エロス的人間

エロス的人間 (中公文庫)

エロス的人間 (中公文庫)


人間とエロティシズムの関係について書かれた本。

エロスとタナトスの関連性の様に死の意識を持ったエロティシズムは人間にしかない。

バタイユは「エロティシズムは死にまで高まる生の称揚である」と定義しており、個体は元々非連続性であり、二つの個体には越えられない壁があるがただ一つ生殖の瞬間、二つの個体が結びついた瞬間に連続性の幻影が顕われる。
究極の連続性とは死にほかならず、この死に魅惑されて連続性の幻影を見ようとする志向こそがエロティシズムである。

そうだとすれば二元的対立の原則により発展した現世よりも、性も二元的な対立もない発展も進化もない永遠の現在の様なものこそが一種にユートピアとして成立するのかもしれない。

つまり人間の遍在的幸福とはアンドロギュヌスもしくはアメーバの様な単細胞生物にこそ内包されるという事で、それならばバイセクシャルというのはやはり真の博愛主義者ではないかと確信に至った。